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ヘッドライン |2013.11.22

高麗山・湘南平を行く深まる秋を山歩きで満喫

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 近隣の丘陵での山歩きから何千メートル級の山への挑戦まで、多くの人に親しまれている登山。中高年の間の根強い人気に加え、ここ数年のブームをきっかけに登山を始めた若者とで、年々登山人口が増えているという。平塚と大磯の間に位置する高麗山・湘南平も立派な山の1つ。200mに満たない小さな山ではあるが、四季を通じて様々な姿を見せ、手軽なハイキングコースとして近隣の住民を中心に根強く愛されている。秋深まるこの時期、山はどんな姿を見せてくれるか。今週号では地元に愛される「名峰」を行き、その魅力を再発見したい。
 高麗山は高麗寺山(こうらいじさん)とも呼ばれるように元々山中に高麗寺という寺院があった。山頂の大堂、西側の西天照(にしてんしょう:現在の八俵山)、東側の東天照(ひがしてんしょう)で三権現と呼ばれており、現在も大堂、東天照の名が残る。八俵山から尾根伝いに西へ進むと浅間山。浅間山は富士山の見える高台や山頂に浅間社を祀ったのが始まり。費用と日数がかかる上に女人禁制でもあった富士登山に代わり、浅間社に詣でることで願いが富士山に通じると庶民の間で厚い信仰を集めたという。浅間山から更に西に進むと泡垂山(あわたらやま)にたどり着く。この高麗山から泡垂山にかけての一帯が湘南平と呼ばれる。
高麗山の自然
 今なお豊かな自然が残る高麗山は「高麗山県民の森」に指定されている。山の南斜面はスダジイ、タブノキの大木を中心に土地本来の自然が残る中に、高麗山が自生地の北限となるモクレイシが点在する。一方で北斜面は戦中・戦後に森林伐採が行われた関係で、広葉樹の二次林やスギやヒノキの植林地が大部分を占める。昭和40年代中頃までは尾根を中心にマツの大木が茂っていた。安藤広重の錦絵や昔の写真などにその姿を見ることができるが、虫害により今は1本も残っていない。また、コゲラ、メジロ、シジュウカラなどの野鳥も多く見られる。照ヶ崎に飛来し海水を飲むアオバトも、普段はこの山中に暮らしている。
湘南平ハイキング
 そんな湘南平ハイキングコースを歩いてみた。今回歩いたのは高来神社から男坂・女坂を通り大堂、八俵山、浅間山、そして泡垂山へと続く定番コースだ。登山用の装備が必要という程ではなく、スニーカーで登れる程度の山道では手軽にハイキングが楽しめる。この日も平日ながら何人かのハイカーとすれ違った。トンビの鳴き声を遠くに聞きながら木漏れ日の下を行く。所々、木々の向こうに相模湾が顔をのぞかせる。浅間山から先、テレビ塔が見えるとゴールはすぐそこ。ものの1時間程のハイキングだが、普段登山とは無縁な生活からすれば中々の達成感を味わえる。湘南平にはこの他にも表情の違うハイキングコースが複数ある。入山とは違うルートで下山することもできるし、自分のお気に入りコースを探すのも面白い。
 湘南平ハイキングは登山の入口としてはもちろん、登り慣れた人でも地元の山に新たな一面を見つけられるかもしれない。だが軽装で登れるとはいえ山は山、崖のそばを通ることもあれば滑りやすい斜面もある。自身の力に合わせて安全に楽しんでみてほしい。
【写真左から】山道を行くハイカー/現在の大堂付近/眼下に相模湾を眺める/高麗山公園テレビ塔/色づく木々が点在する

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