日産車体跡地、都市計画手続きに進む　医療施設には済生会病院が決定

　日産車体株式会社（渡辺義章代表取締役社長）湘南工場第一地区の跡地利用について平塚市は先月26日、4月より都市計画手続きに入ることを発表した。市は同日、同社からの都市計画提案に対し、幹線道路の拡幅等を盛り込んだ「都市計画提案に関する見解通知書」を通知。修正を踏まえた市の都市計画素案を作成し、今月25日に平塚市都市計画審議会に報告する予定だ。
　地区全体で約18.9haのうち約1.2haが確保された医療・福祉施設については社会福祉法人恩賜財団済生会平塚病院が跡地利用者に決定した。同院では建物の老朽化や、駐車スペースの問題を抱えており、具体的行動には移していなかったものの「立て替えを含めた今後の病院の在り方について検討する段階にきていた」という。そんな中、日産車体工場跡地利用についての様々な情報が同院にも入ってきた。同院では「全国で80を超える済生会病院の中では小規模ながらもこれを飛躍のチャンスに」と跡地利用者に名乗りを上げ、行政や日産車体・三井不動産との話し合いを重ね、決定に至ったという。具体的な病床数や診療科、現在の病院建屋をどうするのかなどについてはこれから検討していくとしている。
　一方で大型商業施設とその駐車用地として中央から南側に広く約8.9haが割り当てられている商業地区A・Bの利用候補は三井不動産株式会社の「ららぽーと」が最右翼。同社ではあくまで「正式な決定ではない」としながらも「この規模の商業施設ならばららぽーとブランドでの検討を第一に進めていくのでは」としている。
　また、地区の北東約4.7haでは日産車体株式会社が操業を継続するほか、北西エリア約3.1haの住宅地区Aには低層戸建住宅が、現在の日産車体入口付近にあたる約1.0haの住宅地区Bには集合住宅が想定建築物にされている。
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平成25年1月17日提出「都市計画提案書」の内容