カテゴリーから選ぶ
カテゴリーから選ぶ
ニュース |2022.01.19

2021年10月 日帰り手術センターが新設 
患者さんの利便性向上と院内の働き方改革を実現

タグ

 

副院長(整形外科担当) 坂野 裕昭 先生
佐賀医科大学医学部卒/横浜市立大学 運動器病態学(整形外科)客員教授/日本整形外科学会専門医/日本手外科学会評議委員・専門医

年間3,000件以上の手術を実施

地域医療の中核を担う平塚共済病院では、年に3,400件近い手術を行なっています。昨年は新型コロナ感染症が蔓延した影響で件数の減少が見られましたが、病気やけがは待ったなしですから、現在の件数は例年並みに戻っています。

 一口に手術といっても、入院して全身麻酔で行なう大きな手術から、外来で行なう小さな手術までさまざまです。なかには想定していたより難しい手術になり、時間が長引くこともあります。すると、予定されていた手術がどんどん後ろにずれ込んでしまいます。患者さんをお待たせしてしまうことになりますし、医療スタッフの仕事も終わりません。時間外労働が長くなれば、スタッフ本人はもちろん家族にも大きな負担がかかります。子育て中のスタッフが多いとなれば、なおさらです。

 患者さんに充実した医療サービスを提供するためにも、スタッフが安心して働ける環境を整えなくてはいけません。そう考えた私たちは、手術室の運用システムの見直しに着手しました。

手術室の効率的な運用を目指して

 当院の中央手術室には、7つの手術室があります。全身麻酔の大きな手術も、局所麻酔の日帰り手術も、7部屋をやりくりして行なってきましたが、そこには大きな問題がありました。「手術室が使えない空白の時間帯」ができてしまうのです。  日帰りで手術を受ける患者さんを何時間もお待たせするわけにはいかないので、予約時間には確実に手術室を空けておく必要があります。そのため、日帰り手術が予定されている枠の直前には、ほかの手術の予定を組むことができなかったのです。

 多くの患者さんが手術を必要としていて、ただでさえ時間内に収まらないほどの件数があるのに、手術室が使えない時間帯があるというのは、頭の痛い問題でした。

 そこで当院は、小さな手術に特化した日帰り手術センターを新設して、中央手術室では大きな手術を専門に行なうことにしました。大きな手術と小さな手術のスペースを分けたことで、中央手術室のより効率的な運用が可能になり、患者さんの待機時間を大幅に短縮できるようになりました。

患者さんの利便性が大きく向上

 日帰り手術センターの新設によって、外来の患者さんの利便性も大幅に向上しました。手術の前後に各部門の外来を経由していた動線がシンプルになり、術後はすぐに会計をして帰宅できるようになったのです(詳細は下欄を参照)。日帰りといっても手術ですから、麻酔が切れれば痛みが出ますし、ストレスや疲れもあるでしょう。術後の動線と待ち時間を短縮したことによって、患者さんの負担はかなり軽減されたのではないでしょうか。動線の短縮は、この夏に更新された電子カルテシステムをフル活用するとともに、院内のさまざまな部門が協力しあい、本来の分担を越えて業務連携を行なう流れを作ることで実現しました。縦割りだった役割分担を見直したことは、今後の業務改善の布石にもなりました。

 日帰り手術センターは、皮膚科、形成外科、整形外科が局所麻酔で行なう手術に特化してスタートしました。皮膚科や形成外科では皮膚や皮下にできた腫瘍(良性・悪性とも)の摘出手術を多く手掛けており、整形外科が行なう腱鞘切開や手根管開放手術も実施件数を伸ばしています。

 当院の皮膚科は完全紹介制、整形外科と形成外科は完全紹介制+予約制ですので、手術翌日の消毒はかかりつけ医で行なっていただきます。抜糸の日まで来院しなくてよいので、その点でも患者さんの負担は小さくなります。かかりつけのドクターとは情報共有を密にしており、術後のフォローも連携して行なっています。

 患者さんの利便性を向上させると同時に、病院の働き方改革を推進するために新設した日帰り手術センターですが、計画に際しては発展の余地を残しました。実績を積み重ね、そう遠くない将来、より高度な手術もこのセンターで実施できるようにしたいと考えています。地域の皆さんの健康を守るパートナーとして、医療サービスの充実に努める平塚共済病院の今後にご期待ください。

2021年10月新設 日帰り手術センター

 患者さんがまず案内されるのは、プライバシーに配慮されたすっきりとした待合室。こちらで手術衣に着替えて、手術の準備が整うのを待ちます。

 日帰り手術室は中央手術室をコンパクトにしたような造りになっていますが、麻酔器やモニター類が少ないため広々と感じられます。壁と床、天井は落ち着いたアイボリーと薄ピンクでまとめられており、無機質な手術室のイメージを良い意味で裏切ってくれています。

 手術室の一角には、医師や看護師が手指の洗浄を行なう手洗い場が設けられ、手術台の頭上には安全な手術に不可欠な無影灯が3基設置されています。  日帰り手術センターは、コンパクトながら大変機能的に構成されており、より多くの患者さんの手術がスムーズに行なえるようになりました。

日帰り手術室

手術室内手洗い場

待合室

 

タグ
facebookシェア twitterシェア lineで送る
オンラインマガジン

湘南ローカル情報を日々更新中!

いますぐ使える 最新クーポン

色々な所で使えるお得なクーポンを発行中!

その他のクーポンをもっと見る
湘南ジャーナルDB 湘南のお店情報をまとめて掲載!
湘南ジャーナル まちナビ 最新情報

湘南のお店情報をまとめて掲載!

スタッフブログ

編集部情報を毎週更新でお届けします。

運営からのお知らせ

PAGE TOP