関東大震災100年
今一度、大災害に備える

トップ写真：『藤澤町大震災寫眞帖』より「領家附近ノ惨状」【藤沢市文書館提供】

2023年は1923年に発生した関東大震災から100年の節目の年。発生日である９月１日が「防災の日」に制定されるなど、近代日本の災害対策の礎ともなった未曾有の大地震です。

９月１日11時58分に発生した地震の推定マグニチュードは7.9。被害の大きさや残る資料の多さから、東京が地震の中心に思われがちですが、揺れが大きかったエリアは神奈川県沿岸部、千葉県南部に集中しており、ここ茅ヶ崎や藤沢は現在の基準で震度７に達した可能性が高いとされています。発生がお昼時と重なったことから多くの火災が発生し、大規模な延焼火災に拡大。全半壊・消失・流出・埋没の被害を受けた住家は総計約37万棟にのぼり、死者・行方不明者は10万5000人に及びました。

経済被害約55億円は当時のGDP比で約37％に達します。現代の災害との単純な比較は難しいですが、阪神・淡路大震災が同約２％、東日本大震災が同約３％ですので、その社会的なインパクトの大きさがわかります。

100年という時を経て人々の生活や社会は大きく様変わりしました。しかし改めて、過去の大災害を知ることで、今この瞬間に来ても不思議ではない次の災害に備える機会にしたいですね。

『藤澤町大震災寫眞帖』より「最モ惨害甚シキ川岸附近」【藤沢市文書館提供】

『藤澤町大震災寫眞帖』より「遊行寺ノ惨状」【藤沢市文書館提供】

『藤澤町大震災寫眞帖』より「遊行寺裏門附近」【藤沢市文書館提供】

馬入川鐵橋ノ崩壊（はがき） 　【ちがだべ（デジタルアーカイブ）より／茅ヶ崎市立図書館提供】

関東大震災直後の民家（茅ヶ崎市内）【個人所蔵／茅ヶ崎市提供】

イベントで“防災”を身近に

関東大震災100年の節目に、藤沢市、茅ヶ崎市でもさまざまなイベントが予定されている。 また、今年の防災推進国民大会「ぼうさいこくたい2023」は神奈川で開催！ 日本最大級の防災イベントを通じて災害対策に取り組んでみよう！

藤沢市で４年ぶりに開催
令和５年度藤沢市総合防災訓練

９月２日（土） 10：00〜12：30
藤沢市消防防災訓練センター （藤沢市石川3417-1）

関東大震災から100年の節目の年に、今一度大規模災害への備えを新たに、防災協定等の有効性について検証を行なうとともに初動態勢の確立と防災関係機関との連携を図ることを目的とした訓練。一般向けには起震車体験やキッチンカーのほか、防災資機材展示ブースを開設。ぜひ体験しに足を運んでほしい。

問い合わせ／藤沢市役所危機管理課　☎︎0466-25-1111 （内線）2445

心肺蘇生やAEDの使い方を学ぼう！
ちがさき救急DAY

９月９日（土） 13：00〜16：00
イオン茅ヶ崎中央店 1F正面出入り口フロア

茅ヶ崎市応急手当普及協会による心肺蘇生の実技指導や、茅ヶ崎医師会の医師による健康相談、AEDの取り扱いなどを学べる体験型イベント。子どもから高齢者まで無料で参加できるので、有事に備えて体験してみよう！

問い合わせ／茅ヶ崎市消防本部警防救命課救命担当　☎︎0467-85-9945

日本最大級の防災イベント
ぼうさいこくたい2023
入場・参加無料

９月17日（日）　 10：00〜18：00
９月18日（月・祝） 10：00〜15：30
横浜国立大学

「自助・共助」「多様な主体の連携」「地域における防災力の向上」を促進するため、毎年多くの団体・機関が出展し、取組・知見を発信・共有する日本最大級の防災イベント（内閣府等主催）。
国民の防災意識の向上、災害に関する知識や経験等の共有、防災に取り組む人々の連携構築を図ることを開催趣旨としている。 　８回目となる今年は関東大震災から100年の節目であり、震源地の神奈川県で開催。
テーマは「次の100年への備え～過去に学び、次世代へつなぐ～」。過去の教訓を学び、災害に備えよう。一部オンライン配信あり。

問い合わせ／ ぼうさいこくたい2023運営事務局 ☎︎03-6277-6276
HP：https://bosai-kokutai.jp/2023/

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